矢野経済 2015年の照明用白色LED市場は09年比11倍と予測

矢野経済研究所は、「固体素子照明デバイス」といわれる照明用の白色LEDと照明用有機EL市場を調査した。同レポートでは、白色LEDは、性能のさらなる向上と、直近のターゲットである液晶テレビバックライト向けを中心とした世界的な生産能力増強を受けて、大幅な価格低下が進むと予測。照明用白色LED市場については、2015年が09年比11倍の6778億円、2020年が同比15倍の9323億円になると予測する。一方、照明用有機EL市場は、先行するLEDの影響を受け、ニッチ市場中心の事業展開が続くとみている。

照明用白色LEDの市場規模は、2009年が前年比153.2%の616億円、2010年が前年比186.9%の1151億円となる見込み。白色LED市場全体は、2009年が3795億円、2010年が5820億円と推計されることから、照明用の比率は2009年が16.2%、2010年が19.8%となる。

照明用白色LEDはこれまでの白熱電球からの置き換えだけでなく、蛍光灯からの置き換えが進みつつある。照明用白色LEDの光束単価(単位光束あたりの価格)は、既存光源に比べて10倍以上高いとされてきたが、数倍~同等価格となり、価格面で高い競争力をつけてきていることが、市場拡大につながっている。現時点では、初期導入コストの回収には数年かかっているが、2015~20年には回収期間も大幅に短縮され、蛍光灯からの置き換えが本格化しているとみている。

一方、2010年の照明用有機EL市場は3億7500万円と予測されている。一部サンプル出荷が始まった段階で、まだ市場は立ちあがっていない。今後市場化が進むが、2020年で500億円と限定的な市場に留まる見込みだ。


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東芝ライテック 業界最高効率・明るさのE17口金LED電球を発売

東芝ライテックは、「E-CORE(イー・コア)」LED電球シリーズとして、E17口金小形電球と同等の大きさ・形状で、業界最高の効率と明るさを実現した「ミニクリプトン形5.4W」をラインナップし、合計4機種を9月24日より順次発売する。同製品は、新放熱設計や回路効率を改善することで、効率と明るさを両立させているのが特長。密閉形器具にも対応しており、LED電球として幅広く活用できる。希望小売価格はいずれも5250円(税込)で、目標販売数は、2010年度で4機種合計100万個。

同製品は、E17口金小形電球からの代替を目的としたLED電球。E17口金の小形電球は、ダウンライトをはじめブラケットやスタンド、シーリングなど、施設・店舗から住宅照明にわたり幅広い用途で使用されている。今回は、使用場所によって選べる2タイプがあり、「明るさ重視タイプ」には「電球色相当(LDA5L-E17)」「昼白色相当(LDA5N-E17)」、「光が広がるタイプ」には「電球色相当(LDA5L-WE17)」「昼白色相当(LDA5N-WE17)」の全4機種がラインナップされている。

「明るさ重視タイプ」は、昼白色相当のLDA5N-E17がランプ効率が102lm/W、全光束が550lmで業界最高を実現している。「光が広がるタイプ」は、LEDモジュールにプリズムレンズを組み合わせることで横方向への光出力をアップし、「明るさ重視タイプ」と比較して約1.6倍としている。


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オリックス・レンテック 企業向けLED照明のレンタルサービスを開始

LED照明オリックス・レンテックは、9月8日よりLED照明のレンタルサービスを開始した。LED照明は、省エネ・長寿命で環境負荷低減に有効だが、購入する場合、初期導入費用が高額になるため、企業での導入が進んでいない。同社では、レンタルサービスによって初期費用を平準化し、企業へのLED照明導入を支援する。また、長期レンタルサービスだけでなく、灯具交換工事が不要な蛍光灯型LED照明を在庫として保有し、最短5日間から利用できる短期レンタルサービスも提供する。短期レンタルでは、展示会やイベントでの利用や、LED導入のための試験導入などの需要を見込む。短期レンタル時の費用は、1本につき2000円/月。

LED照明は、消費電力が蛍光灯の約1/2で、平均的な蛍光灯の約4倍にあたる40000時間以上の長寿命、低発熱により空調の負荷を軽減するなど環境にやさしいのが特徴だ。ただ、1本あたり1万円前後と、蛍光灯に比べて単価が高いため、その回収には4~5年を要するといわれている。同社は、今回のレンタルサービスにより、企業がスムーズにLED照明を導入できるよう後押ししたい考えだ。


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JLEDS LED照明飛躍に向け「JLEDSシンポジウム2010」を開催

JLEDSシンポジウム2010LED照明の最新技術や市場動向について、有識者やメーカー技術者らが論ずる「JLEDSシンポジウム2010」が9月7日、東京で開催された。主催するNPO法人LED照明推進協議会(JLEDS)は、2010年度から10年間を「LED照明普及に向けた飛躍の10年」と位置づけている。会場内では、普及啓蒙に焦点を当てたさまざまな知見が提供され、専門家による積極的な議論が展開された。

まず始めに行われた基調講演では、経済産業省商務情報政策局情報通信機器課の吉本豊・課長が登壇。現在推進中のLED照明関連施策に触れ、エコポイントによる優遇措置や、基盤までさかのぼった技術改革、戦略的な国際標準化が不可欠であると述べた。また、アジア勢の激しい追い上げへの対応策としては、「日本が大規模な投資を思い切って進める時期に来ている」とし、国内市場や雇用を守る政策支援を進めていくと締めくくった。

続けて、月尾嘉男・東京大学名誉教授が、「環境問題の解決に貢献するLED照明技術」をテーマにスピーチ。地球環境問題の解決には資源消費の抑制を行っていく必要があり、LED照明技術はその中の重要な要素のひとつであると語った。

野村総合研究所前原孝章さらに、テーマ講演では、「LED照明市場動向と今後の課題」と題して、野村総合研究所情報・通信コンサルティング部の前原孝章・主任コンサルタントが発表。今後、LED照明は年率10%ベースの価格下落が起こり、年間12~13lm/W程度の改善が進むだろうとの見通しを示した。さらに、1万人消費者アンケート結果をもとに、生活の基本インフラとして、一層の信頼性・安全性が必要なことや、これからは、単なる照明器具としてではなく、照明ソリューションとして売り込む姿勢が必要であるとアドバイスした。

シリウスライティングオフィス戸恒浩人2つ目のテーマ講演者は、東京スカイツリーのライティングデザインを担当するシリウスライティングオフィスの戸恒浩人・代表取締役。同プロジェクトでは、江戸の気分や感性を表現しつつ、省エネと美しさを両立させるデザインに挑んだと説明。デジタル制御による繊細な色と明るさのコントロールが可能なのはLEDならではと、照明の魅力についてじっくり語った。

後半のパネルディスカッションでは、エンドユーザーやメーカーサイド、デザイナーといった多様な視点からLED照明の現状と普及に向けた課題点について議論された。パネリストの一人、清水建設建築事業本部設備・BLC本部の宮崎裕雄・常務執行役員は、建設中の新社屋ビルを例に挙げて、「高効率蛍光灯をLED照明に代えるだけでは省エネに結びつかない。特性を理解した製品開発やワークスタイルの変更も視野に入れることが重要になる」と提案した。インテリア&家電コーディネーターの戸井田園子氏は、情報不足により消費者の購買意欲が働かないことに言及し、積極的な普及啓蒙の必要性をアピール。 

シンポジウムは最後に、「市場拡大に向けては、メーカーだけではなく、他分野とのコラボレーションが欠かせなくなるだろう」と締めくくられた。 

会場内では展示会も同時開催。日本を代表するメーカーら約30社が参加出展した。LEDに関する最新技術が集結し、あちこちのブースで活発なやりとりが交わされていた。


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岩崎電気・帝人 世界初、オール樹脂製の屋外照明用LEDランプを開発

オール樹脂製の屋外照明用LEDランプ岩崎電気と帝人は、従来、主としてアルミが用いられていた放熱筐体に、高熱伝導性樹脂を使用した屋外照明用LEDランプを共同開発したと発表した。本製品は、口金を除き、筺体をすべて樹脂製とした世界初の屋外照明用LEDランプとなる。

看板や作業現場などに使用される照明には、主としてセルフバラスト水銀ランプが使われているが、消費電力の多さなどが課題となっている。その代替となるLEDランプの開発では、放熱材にアルミを使用した場合、十分な光の量を確保すると照明自体が重くなることや、発熱による電気回路への影響が障壁となっていた。そこで、両社は、岩崎電気の照明器具設計技術と、帝人グループのポリカーボネート樹脂に独自の高熱伝導性炭素材料「ラヒーマ」を複合した高熱伝導性樹脂とを融合させ、「明るさ」「低消費電力」「長寿命」「軽量」を兼ね備えた本製品を開発した。

同製品は、岩崎電気が「LEDアイランプ」として商品化し、年内にも発売する計画で、発売当初は年間3万本の販売を見込む。また、帝人は、LEDランプへの高熱伝導性樹脂の採用を受け、LED分野やその他の分野での「ラヒーマ」の展開を強化し、2015年には数百トン規模の販売を目指す。今後の需要動向に応じて、量産設備の導入も検討していく。

今回開発したLEDランプは、従来のセルフバラスト水銀ランプと比べて、消費電力は約1/10(18W)で、寿命は約7倍の40000時間。また、セルフバラスト水銀ランプの光束が1450lmであるのに対して、1600lmの明るさを実現した。光色・演色性についても、セルフバラスト水銀ランプ(3100K・Ra58)に対して、同等色で演色性を重視した電球色(3000K・Ra80)タイプと、効率性を重視した白色(6500K・Ra70)タイプの2種類を用意する予定。


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